KAC MAGAZINE

中国の電力不足でマスク不足再び!?

コラム

新型コロナ禍の影響でマスクや消毒薬の不足が発生しておりましたが、現在はマスクや消毒薬も近くのスーパーや薬局で普通に見かけるようになりました。現時点では感染者も減少し(第6波があるかもしれませんが)、ワクチン接種も進んでいることから、次第にコロナ前の日常の生活に戻り、ひいてはマスクなどの商品が値下げされると思っている方も多いかもしれません。しかし、マスクの値下げについては難しい事態が起こっているようです。

多くの不織布マスクを製造している工場は中国にあり、その中国では、過去20年の中で最大の電力不足が襲っています。深刻な電力不足は、さまざまな主要産業の製造ラインに影響を及ぼし、住宅の停電など市民生活にまで影響が及んでいる地域もあるようです。
何故このような事態に陥ったかといいますと、中国政府が2030年までに二酸化炭素の排出量をピークアウトし、2060年までに実質ゼロにすることを目標としたことに起因しています。加えて中国の国家主席が2021年9月に国連総会一般討論演説で、2060年までに二酸化炭素(CO2)の排出を実質ゼロにする目標を改めて表明したことで一気に拍車がかかりました。
中国政府は中国国内の地方政府に対してエネルギー消費量の抑制を強く求め、さらに抑制が不十分と指摘された地方では、電力の供給制限が一気に強まると同時に電力不足が顕在化しており、道路の信号が点灯しないなどの事態も発生しているようです。

上記のような状況もあり、多くを中国の生産に依存しているマスクやその他手袋など生活必需品が入手しづらい状況がやってくる可能性や、新型コロナ禍で値段が上昇した商品が、さらに値上げされる可能性も出てきています。

そんな中、弊社におきましてもマスクに使用されている不織布を用いた製品に大きな影響が出ております。中国の情勢に左右され大変な時期ではございますが、弊社ではお客様へ安定的に供給できるように奮闘していきたいと思います。マスク、手袋、ディスポ無塵衣等が手に入りにくくなったお客様、また実験動物飼育器材等の購入をご検討のお客様は、一度弊社技術サービスグループ(資材)にご相談ください。連絡先は下記の通りですので、お待ちしております。

技術推進部 技術サービスグループ(資材) 飯田晃弘
電話:075(801)9311
E-mail:iida_akihiro@kacnet.co.jp