KAC MAGAZINE

病理マガジン【第11回】~破骨細胞と骨芽細胞の染色~

試験事例

メタクリル酸グリコール(Glycol Methacrylate;GMA)樹脂薄切切片におけるTRAP/ALP染色についてご紹介いたします。

骨組織では、破骨細胞による骨吸収と骨芽細胞による骨形成が繰り返され、組織の入れ替えが行われています(骨のリモデリング)。
骨吸収を行う破骨細胞のマーカー酵素として酒石酸耐性酸性ホスファターゼ(Tartrate-Resident Acid Phosphatase; TRAP) 、骨形成を行う骨芽細胞のマーカー酵素としてアルカリ性ホスファターゼ(Alcaline Phpsphatase;ALP)が知られています。
上記のマーカー酵素は、骨芽細胞、破骨細胞の存在を示す一つの指標として用いることができ、骨芽細胞や破骨細胞の染色像を観察する事により、骨組織におけるこれらの細胞の分布を調べる事が可能です。
弊社では非脱灰GMA樹脂薄切切片を作製し、TRAPとALPの2重染色のご依頼をお受けしております。

参考文献
1)遠藤 直人監修, 山本 智章編集, 新しい骨形態計測, ウイネット出版
2)富士フイルム和光純薬株式会社, TRAP/ALP染色キット(概要・使用例) https://labchem-wako.fujifilm.com/jp/product/detail/W01W0129-6700.html

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