KAC MAGAZINE

病理マガジン【第4回】~マクロファージマーカー(F4/80)~

試験事例

マクロファージマーカーについて第2回目の掲載になります。
今月は「F4/80」についてです。

Anti-F4/80はADGRE1という遺伝子にコードされた、細胞膜上の糖蛋白です。
(ADGRE1 : Adhesion G protein coupled receptor E1)

F4/80は主にマウスで知られたマーカーですが
実は他の動物種でも広くマクロファージで発現していることが報告されています。※1
弊社でもラットにおいてF4/80を染色できることを確認いたしました。

また、F4/80は特に肝臓のクッパー細胞(Kupffer cell)では強く発現すると言われています。※2

弊社では「マクロファージのカウント」のためにご依頼をいただくことが多いです。

<F4/80染色像>
マウスリンパ節(左)                      ラットリンパ節(右)
  

マウス、ラット共にリンパ節のマクロファージが染色されました。

参考文献
※1 Lindsey A Waddell et al., ADGRE1 (EMR1, F4/80) Is a Rapidly-Evolving Gene Expressed in Mammalian Monocyte-Macrophages, Front Immunol. 2018 Oct 1;9:2246.
※2 Siamon Gordon et al., Macrophage heterogeneity in tissues: phenotypic diversity and functions. Immunol Rev. 2014 Nov; 262(1): 36–55.

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