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実験動物業界の教育研修における動画教材の有用性
「知識・技術の継承」…未来を担う重要ミッションとしてこれを掲げている業界は多いかと思いますが、実験動物業界も例外ではありません。
そして、知識・技術の継承に欠かせないと言えば教育研修です。
【(前触れなく)実験動物業界の大切な理念「3Rs」とは?】
・ Replacement : 動物の使用に替わる方法があるなら代替法を用いよう!
・ Reduction : 使用動物数を最小に、試験期間を最短にしよう!
・ Refinement : 動物の苦痛を軽減しよう!
概略で恐れ入りますが、いきなり「3Rs」の紹介をさせていただいたのは、以下のような例をイメージしていただきたかったからです。
例)教育研修が疎かなばかりに再試験となり、使用動物数が最小にならなかった・・・
例)教育研修が疎かなばかりに手技がおぼつかず動物に苦痛を与えてしまった・・・
どうでしょうか?3Rsの達成と教育研修は切っても切り離せませんよね。ということで話が教育研修に戻って参りました。
実験動物業界の教育研修を考える際、注視すべきなのが「少なくとも現時点では、教育研修に動物の使用を余儀なくされるケースがある」ということです。これは、他の業界(一部を除く)との大きな違いだと思います。
3Rsのための教育研修システム・・・では教育研修システムそのものはどう3Rsに配慮していくべきなのでしょうか?考えるべきことは多岐にわたります。そこで私達が考えた方法の一つが「動画教材の活用」です。
先述のとおり、実験動物業界における教育研修では、最終的に動物を使用せざるを得ないケースがあります。ありますが!動物を使用する前に、例えば手技の動画を視てイメージトレーニングをしておく、手順やコツを確認しておく。これだけで、研修当日、動物にかかる負担を軽減したり、必要動物数や研修期間を削減できるケースがあります。当研修所主催の手技研修でも、いきなり動物を使用する前に、e-SEAs(社内の実験動物関連eラーニング教材)を繰り返し視聴してもらっていますし、研修依頼をくださる社外のクライアント様にもご紹介させていただいています。
「より3Rsに配慮した教育研修」・・・教育研修を担当する立場から今後も考え続け、時代の変化と共に生まれる新たな可能性を逃さないようにしたいと思います。(例えばVR研修が珍しくなくなる日も、そう遠くないかもしれませんね)