受託試験 BIOSCIENCE

動物実験

再生医療関連試験

造腫瘍性評価法の基礎的検討:腫瘍増殖に対する移植部位の比較(2017年 日本再生医療学会ポスター発表)

<試験系>
BALB/c Slc-nu/nu、♀
<移植>
  移植細胞 移植部位
ヒト大腸がん細胞株HT29 背部皮下または背部皮内
ヒト子宮肉腫細胞株MES-SA 背部皮下または背部皮内
ヒト卵巣腺がん細胞株SK-OV-3 背部皮下または腋窩近傍皮下
<観察>
腫瘍径の測定:週1回以上
<結果>
①ヒト大腸がん細胞株HT29の移植実験では、皮下移植よりも皮内移植において、顕著な腫瘍増殖が認められた (Fig. 1)。
ヒト大腸がん細胞株HT29の移植部位の検討
②皮内移植よりも皮下移植で、顕著な腫瘍増殖が認められた (Fig. 2)。
更に、皮内移植では5例中2例でのみ腫瘍生着が認められたのに対して、皮下移植は5例中4例で腫瘍生着が認められた。
ヒト子宮肉腫細胞株MES-SAの移植部位の検討
③背部皮下よりも腋窩近傍の皮下において、生着率及び腫瘍増殖速度の改善が認められた。更に腋窩近傍への移植においては、移植細胞数が1×107 cellsよりも3×106 cellsの方が腫瘍増殖速度は速かった (Fig. 3)。
ヒト卵巣腺がん細胞株SK-OV-3
<考察>
移植する細胞の種類によって、最適な移植条件が異なることが明らかとなった。細胞の造腫瘍性評価では、同所移植が困難な場合、皮下移植で可能な限り臨床に近い細胞数を移植することが望ましいとされる。しかし、細胞により最適な移植部位が存在する可能性があるため、in vivo造腫瘍性評価において皮下移植を選択する場合、複数の部位(背部、腋窩近傍、鼠径部、皮下、皮内など)を選択することにより、より検出力が高い造腫瘍性評価が実現できることが考えられた。